2020, Jun. 4
 
 
 
 
 

「これってカビですか?」

手造り味噌に、起きる変化

 
 
 

「これってカビですか?」

 

 

味噌造りのご参加者から時折頂く、アフターサポートへのお問い合わせ。実にその98%ぐらいが、「これってカビ?」というご質問です。

しかし、その殆どがカビでは無いという結果。味噌に何か生えると、カビだろうかと思う方が多いのは、いつも不思議です。

ご質問頂いた時必ず、仕込んだ味噌に生えた物の写真を送って頂きます。それを見た後、私はすぐに答えを伝えません。少し意地悪かとは思いますが、その代わりにこうお尋ねします。

 

「味噌の表面に生えた物、どのような特徴がありますか?」

 

皆さんから、考えるチャンスを奪いたく無いのです。全ての菌が悪いわけでは無いと知って欲しい。そして今起こっている事には、原因がある。そこにも気がついて欲しい。

お問い合わせ頂いた方は、もどかしい思いをなさるかもしれません。しかし、菌を知るチャンスを大切にしたい。勝手にそう考えて、やり取りさせて頂いています。

 

発酵は菌が関わって起きます。腐敗もです。どちらにしても、菌の好む環境、好まない環境を、私達は作り出すことが出来ます。そのことについてサラッと書こうとしましたが、無理だったので、3部作にしました。

あなたの味噌に何が起きたか。
そして何をしたらいいのか。
なぜ起きたのか。

今回はまず、「あなたの味噌に何が起きたのか。」という事について書きます。

手作り味噌の覆いを開けて、「何なのこれ?」という状況の方は、是非お読み下さい。​味噌の表面に起きる変化の特徴別で、目次を分けています。

 

 

解決策はこちら。
原因はこちら。

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

① フワフワした、毛っぽい物が!!
色は、青・白・黒・グレーのどれか!!

 

​​カビの一種ですね。

でも、心配しないで下さい。ほとんどの場合、その味噌は食べられます。カビが生えている部分を、清潔なスプーンで削り出しましょう。そして、容器も拭いて下さい。

味噌を削ってしまうのは勿体無いですが、体によく無いカビもいるので、丁寧に削り、全体的に味噌を混ぜましょう。味噌の中で、カビは生きられ無いからです。

詳しい対処方法は、こちら
原因が知りたい方は、
こちら

 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 

② フワフワと言うより、
ウネウネ、ポツポツ、ベタッと

張り付いてる感じ。​

 
 

それは酵母の一種です。

ご心配なく。酵母は害はありませんし、むしろ味噌の香りを作っています。酵母の上にカビが生えていないか(毛っぽいものはないか。)よく見てみましょう。酵母を長期間放置してると、その上にカビが生えることもあります。

もし大丈夫そうなら、味噌に混ぜ込んでも問題はありません。

しかし、香りが強くなりすぎる事もあります。

混ぜ込むかは、ご自身でご判断を。

 

ちょっと上級者向けですが、判断する方法を紹介します。

酵母を少し取り、舌の上に乗せ、口を閉じて、口の中の空気を鼻の中に送り込む様な感じで香りを確かめて下さい。時にパンやワインの様な、フルーティーな香りがしますよ。香りが気に入らなければ、口から出して、みそに生えた酵母は全摘しましょう。

私は軽めの香りの味噌が好きなので、酵母が沢山生えていたら、削ってしまいます。ほんの少しなら混ぜ込んでしまいます。

詳しい対処方法は、こちら
原因が知りたい方は、
こちら

 
 
 
 
 
 
 
 
 

  

③ なんか液体が!

 
 
 
 

ご心配なく。


素晴らしい環境で、お味噌が発酵してますよ。

少しベージュっぽい透明ですか?それとも醤油色ですか?

その液体は、溜まり醤油と言います。色が前者であれば、将来的にそうなるものです。ちょっと舐めてみて下さい。

色が透明ならば、旨味と塩の味。醤油色なら、甘くてとろみのある醤油のような味がしませんか?

醤油色の溜まりが、沢山出ているならば、少し取り分けて、豆腐や納豆、サラダにかけると美味しいですよ。

 

 

もし味が気に入っても、取り過ぎないように注意して下さい。味噌も、溜まり醤油が必要なのです。溜まりが表面に上がっていると、味噌の表面に何か生えにくくなるのです。たまり醤油は、味噌と分け合いましょう。

 
 
 
 

 

 

④ 茶色い液体の上に、白い膜のような物が!!

 
 
 
 

③に書いた通り、茶色の液体は、溜まり醤油です。

 

もし豊かに、溜まり醤油が味噌の上に上がっていたら、その表面に白い膜のような物が浮かんでる事もあります。①のカビのように、毛は生えていませんよね?

そうであれば、酸幕酵母(さんまくこうぼ)です。そう、酵母の一種なのです。野菜をザワークラウトなどの様に、乳酸発酵させた事がある方、塩麹を放置し過ぎた事がある方は、出会った事があるかもしれません。②の酵母と同じく、酸幕酵母に害はありません。しかし、気持ち悪いと思ったら、取り除いて大丈夫です。

酸幕酵母を取り除くと、溜まり醤油が減ってしまうので、私は殆ど取り除かないです。そのまま、溜まり醤油と一緒に小瓶に入れて使っています。保存は冷蔵庫です。

 

 
 
 
 
 
 

 

⑤ なんか、結晶みたいな物が!

 
 

カビでも、酵母でもなく、それはアミノ酸の結晶の可能性があります。あるいは塩の結晶。どちらでも、もちろん食べられます。アミノ酸の結晶は、長期熟成のハードチーズにも見られます。ジャリジャリとした食感です。

 
 
 

 

 

 

 

⑥ コンブチャ(紅茶キノコ)で

見たやつがいる!!

 
 
 
 
 

稀なケースです。私の味噌に一度起きた事があるので、書いておきます。友人の味噌にも居ました。

それは、仕込んで10ヶ月ほど放置して開けた味噌樽の中でおきました。どうやら、溜まり醤油が沢山上がって、そして夏の間に水分が蒸発した様な跡が、容器の中で見られました。しかし、ただ蒸発したにしては、溜まり醤油の跡が容器に頑固にこびりついて居ます。水分が残っている樽には、薄いけれど頑丈な膜の様なものが。溜まり醤油を味見すると、美味しいのですが、例年より少し酸味を感じました。

もしかすると、酢酸菌の類が樽の表面にやって来て、膜を張ったのかな?そんな感じがしました。コンブチャ(紅茶キノコ)に出来る、分厚いセルロース膜(スコービー)とはまた違いますが、持ち上げても引きちぎれないぐらい頑丈な膜。以前ネット上で、スコービーを合成皮革として使う方達の事を読んでいたので、味噌に出来たスコービーを見て妙に納得しました。

味噌スコービーは、どう使って良いか分からなかったので、取り除き処分してしまいましたが、乾燥させてみても面白かったかもしれません。

以上、個人的な見解でした。もし、あなたの味噌にも同じ事が起きて居たら、あなたの考えを教えて下さい。味噌自体は、ウットリするぐらい美味しかったです。どの味噌にも毎年ウットリしていますが。。

 

 

⑦ 白い物が満遍なく、

味噌の中にいる!!

 
 
 
 
 
 
 

中?


中に満遍なく居て、楕円型なら、米麹ではないですか?

市販の味噌は、米麹も大豆もよくすり潰されて、米麹が残ってるものは少ないですよね。でも、味噌を手作りした場合、米麹はしばらくその形のまま味噌の中に残ります。半年ぐらいの発酵だと、味噌汁を作った時にフワリと浮かんでくるかもしれません。1年ぐらい発酵させれば、混ぜた時、水分に溶いた時にほぐれる様な感じで見えなくなりますよ。

 

 

 

 

まとめ

あなたのお悩み、解決したでしょうか?

自家製味噌は、生き物です。環境によって色んな変化が起きます。どうぞその変化を楽しんで下さい。ちなみに、私は、2月ごろ仕込んでから次のお正月ぐらいまで開けません。それでも、変化を十分楽しめます。

 
 
 

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